ブラデリスに初めて行ってきた!

昨年12月に初めてブラデリスで下着を買ってきました。

 

先日2回目に行ったのだけど、1回目について書くのを忘れていたのでちょっと前のことだけどレポします。

 

きっかけは岸田奈美さんのnoteを読んだこと。

 

note.kishidanami.com

 

行ってみたいなと思いつつ勇気がなく、でもいつか行こうと思っていてようやく行けました。

 

ホームページからフィッティング予約をしました。

 

www.bradelisny.com

 

近い土日はけっこう埋まってました。

 

当日はまずフィッティングルームに入り、バストのサイズや悩みについてカウンセリングを受けました。

 

その後に、つけてきた(ブラデリスではない)ブラを正しくつけられているか、スタッフの方が見てくれました。

私の場合は肩紐が長すぎること、ブラの位置が下がりすぎていることを指摘されました。

 

その場でこれが正しい位置ですよ〜とささっと直してくださったのですが、これだけでもう胸の見た目の大きさが変わった!びっくり!

 

ブラだけじゃなくてつけ方も大事なんだな〜と思ったところで、私に合いそうなサイズのブラデリスのブラを持ってきていただき、試してみました。

持ってきていただいたのは、普段つけているブラより2カップ大きく、アンダーが小さいもの。

 

普段のブラのサイズはかなり前に測ったものだけど、さすがにこれは合わないでしょ…とちょっと思ったのですが、言われるままにつけてみることに。

 

ブラデリスはブラの付け方にしっかりしたマニュアルがあって、一言でまとめると「いろんな方向からとにかく肉を集めてカップに収める」感じです。

やってみたら、ほんとにぴったりでいつもとはボリューム感が全く違う。

 

つけ方がちょっと大変そうだけど、練習してくださいとのこと。

確かにこの胸がキープできるなら…

 

というわけで2枚試して、気に入ったのでその2枚を購入することにしました。

 


 

 


 

 

ブラデリスのブラは3ステップあるのですが、今回購入したのはどちらもステップ1のブラです。

今後育乳の様子を見ながらステップアップするそう。

 

ブラデリスのブラは手洗い絶対!だそうです。

これは事前に調べて知ってはいたのですが、手洗いが面倒で洗濯機で洗えるブラをわざわざ選んでいた私が、毎日手洗いなんてできるのか…?

 

とても心配になりましたが、がんばるためにブラデリスの下着専用の洗剤を買いました。

 


 

 

 

サイズが3つあり、いちばん小さいのは2ヶ月ほどでなくなってしまったので大きいサイズを買い足しました。

 

今日のお会計は

 

・ブラ 2枚

ショーツ 2枚

・洗剤ミニサイズ

 

合計で約30,000円です。

 

労働をがんばろう。

そして買ったんだから、ちゃんと使おう。

 

これからは2〜3ヶ月に一度お店に行って、ブラのアンダーを短く切って補正したり、新しいブラを買ったりすることになりそうです。

 

ブラデリスの製品はオンラインでも買えますが、店舗だとつけ方を手取り足取り教えてもらえますし、正しくブラをつけたときの感動をちゃんと体験できます。

 

最初から動画や文章だけで正しくつけられるかというと、私には全く自信がありません…

 

ということで、迷ったら最初は店舗に行く方がよさそうです。

自分の胸のポテンシャルに驚き、今後が楽しみになると思います。

医療脱毛1回目レポ

今年の目標に掲げていた医療脱毛、契約して1回目の施術に行ってきた。

 

 

エステ脱毛について

大学卒業前にエステ(美容)脱毛の学割で18回コースを契約。

2〜3ヶ月おきに通って10回くらいやったところでコロナ。通うのを控える。

 

10回分の効果の感想としては、体のパーツによって減毛効果に差があるな〜という印象。

私の場合だと、10回で脇や膝下はわかりやすく毛が減ったなと実感できた。

全身もちろん毛の量は減っているとは思うんだけど、腕や顔の自己処理が楽にならないことが気になり始める。

背中とかの産毛はたぶん全然変わってないな…まだまだある。

 

このご時世、しばらく外出もしにくいし、だらだら通い続けるのも面倒だな、まずあと8回では完全にはなくならないな?と思い解約を決めた。

 

今後についての検討

 

安く済ませたいなと思い、自宅で使える脱毛の機械の購入を検討した。

 

 

 

エステやクリニックで回数制で契約するよりもよりもはるかに安い。

 

が、YouTubeでいろいろ調べてみて、↓の動画をきっかけに医療脱毛にすることに決めた。

 

www.youtube.com

 

www.youtube.com

 

医療脱毛の契約

というわけで医療脱毛のクリニックを探すことに。

 

選ぶポイントとしては

  • 通える場所(都内)にあって予約が取りやすい
  • 料金が高すぎない

こと。

 

ただどのクリニックも似たようなプランが多いし、どこを選んでも通いやすさや料金に大きな差はない気がした…

 

脱毛の機械やプランにこだわると、このへんはちがうのかも。

結局都内にある有名なクリニックのサイトはほとんど見たと思うんだけど、そのうちの1つにカウンセリングに行ってそのままそこに決めてしまった。

 

契約したプランは1年間で最大6回まで施術が受けられる(平日の日中のみ)というもの。

 

期限付きなら面倒で長期間行かない、をなくせるかなと思った。

逆に忙しかったり、忘れちゃったりで回数を消化しないで期限切れになっちゃった…もありえるけど。

 

紹介割引+乗り換え割引で2回分の全身脱毛をつけてもらえた。

 

当日の施術について

事前に産毛が多い場所は硬毛化・増毛化のリスクがあることについてかなり具体的に説明を受けた。

 

リスクが高いパーツとしては、肩〜肘、背中、フェイスラインなど、細い毛が多いところ。

10%の確率で起こり、はっきりした原因や解決策は見つかっていないので、リスク回避の確実な方法は、その箇所は脱毛しないことだそう。

とはいえ全て避けると施術できる箇所が限定されてしまうので、今回はとりあえず全身に照射してもらった。

 

だってそれやったら肘下、膝下、VIO、脇くらいしかできるところが残らなくない…?

高額な全身脱毛で契約した意味よ…と貧乏な根性の私は思ってしまった。

 

痛みは箇所によってはかなり強いけど、耐えられるレベルではあった。

痛みをほとんど感じない箇所もあるけど、VIO、背中、顔(眉上、口周り)は個人的に痛みを強く感じた。

 

別料金でVIOに麻酔もできるので、本当はやってもらおうとしていたけど、当日「麻酔しても完全に痛みがなくなるわけじゃないんですよ、3000円はちょっともったいないかも…初回が間違いなく痛みはいちばん強いですが、大丈夫だと思えばたぶん耐えられますよ」と言われ、なしでやってもらった。

今後も麻酔はなしでいけそう。

 

というわけで1回目終わり。

次回は2ヶ月後。

 

脱毛前と脱毛後はしっかり保湿をするのが大切だとのこと。

 

ジョンソンエンドジョンソンのボディクリームで日々保湿している。

 

 

 少し経つと毛がポロポロ抜けてくるらしい。

エステ脱毛でもそれは感じたけど、効果に差はあるのかな。

 

早く自己処理が楽になるといいな~!

 

高いものが自分に釣り合うと思えない(から買えない)病

最近気づいたんだけど、私は自分にお金をかけることにかなり抵抗がある。

 

この傾向は、節約しようとすればいくらでも安くできる食事や身につけるものの面で特に顕著である。

 

1人で外食はほとんどせず、基本的に自炊。

専門店で服を買わず、ユニクロの期間限定価格を狙う。

 

自分でもケチすぎると思うが、なんでこうなってしまったのかがわからない。

(それでもJGC修行にはポンとお金を使ってしまった不思議…)

 

金銭的にものすごく困った経験があるわけでもないのに、なんでこんなにお金を使うことが怖いと思うんだろう。

 

まあお金を使わない(使えない)という性分は、節約が重視されるご時世に特に困るものではない。

でも今後大きな決断を迫られた時に、お金が原因で何かを諦めそうで自分が不安である。

 

一方で趣味、特に観劇や旅行はなまものだと思ってそれほど気にせずにお金を使ってきた。

 

でもコロナ禍でなかなかそんな体験ができない。

久しぶりに外出をしてみると、体力はもちろん気力まで落ちているのか、以前ほど楽しめなくて、正直なところ満足感よりも疲労感の方が大きかった。

そんな自分にショックを受けた。

 

そこまで楽しめないとなると、今までのようにお金と時間を使うのがもったいなく感じてしまう。

 

コロナがなかった頃のように自由に外出できるようになるまでには、まだしばらくかかりそうではある。

 

となるとモノにお金をかけるしかない。

 

前述したように私は自分にお金をかけることを躊躇してしまう人間なので、自分のために買うものの妥当な金額がわからない。

 

よって、たいてい選べるもので一番安いものを買ってしまう。

 

みんなどうやって自分に釣り合うものを選んで買っているんだろう。

 

それが自分に見合うと思ったから?

ほしいと思ったから?

十分なお金が貯まったから?

 

今だって欲しいものはたくさんあるけれど、「今使ってるものがあるし」「お金ないし」と自分に言い訳ばかりである。

 

そもそも高いものは早く買えば日割りの値段が安くなるのは明らかである。

 

自分にお金を使うことに対するためらい、とっととなくしたい。

 

でもお金、どうやって使えばいいの?

何が私にとって”ちょうどいい”なの?

 

NTL『戦火の馬』がとてもよかった


www.ntlive.jp

 

4年くらい前の上映でどうしてもタイミングが合わなくて観れず、やっと!

日曜日ってこともあって今までのNTLで一番席が埋まっていた気がする。

とはいえNTLはいつも心配になるほど空いてるので…

 

とりあえずの感想としては馬のパペットがリアルですごい!ということ。

 

基本的に3人で馬のパペットを操作するんだけど、動かす人のことをパペッターと言うらしい。

 

3人のうち2人が馬のパペットに入り、1人が外から頭を操作する。

 

栗毛の馬ジョーイのパペッターは茶色系の衣装で、黒毛の馬トップソーンのパペッターは黒い衣装だった。

これがシックでかっこよかった。

 

エンドロールで

 

ジョーイの頭部 (名前)

ジョーイの胴部 (名前)

ジョーイの尾部 (名前)

 

みたいな紹介がされていて(英語)、そりゃそうだと思ったしちょっとおもしろかった。

 

みんなジョーイ演じてるもんね…

 

このパペット、観る前も、なんなら観始めて最初は「ゆうて人が動かしてるじゃん…?」って思ってた。

 

衣装の色の違いに注目していたぐらいだし、馬の頭部にいたっては、パペッターの顔もよく見えるし、そもそも似せているとはいえ作り物だし…

 

でもそんな印象すぐなくなってしまった。

馬の体がまるで生きてるようにぬるぬる動くのである。

 

特に目と耳の動物らしさにびっくりしてしまった。

 

目はたぶん人力で動かしていないと思うのに、なんでこんなに本物の生き物っぽさがあるの?なんでジョーイの知性を感じられるの?

耳は音が出る方を向いたりぴくぴく動いたりして、馬をあんまりよく見たことない私でも、「これが馬なんだ」って分かる…

 

YouTubeに競馬とコラボしたイベント?の映像があったんだけど、本物の馬の横にいても普通に馬で、なんだかもうって感じである。

 

www.youtube.com

 

なんでこんなに動物っぽさが出てるのかなと考えてみたら、パペットの体がどこかしら常に動いてるからかなと思った。

演出的に止まる部分を除いて、馬がぴたって静止してる場面は私の記憶の限りではなかったと思う。

 

そして動きがしなやかで美しい。

 

そういえば劇団四季の『リトルマーメイド』も、水中のシーンでアリエルの姉妹がゆらゆらしてたな…と突然思い出した。

 

あとパペットと演出の鳴き声の一致もすごくて、これも本物っぽさを感じた要素。

なんか動きといななきがぴったり合ってるように見えるけど、音響一体どうなってるの…?という不思議な気持ちに。

 

パペットは仔馬が途中から成長した馬に変わるんだけど、成長した方の上には人が乗れるのにも驚いた。

 

あれ、乗ってる人の重さがパペッター2人に分散されてるとは言え、体のどこに負担がかかるんだろう…

 

パペットと人だけで見せるのではなく、背景に人影や戦場などが映るので舞台が広く見えた。

背景が時にちぎり絵っぽくなっていて、田舎の風景から戦場まで絵本のように景色が次々に変わっていくのが美しかった。

 

ストーリーについては、もうとにかくジョーイの健気さと取り巻く運命が残酷すぎて、つらい…と思いながら観ていた。

 

飼い主が変わりそうになったり、勝手に売られたり、乗り手が次々に死んだり、敵に拾われたり、命懸けの重い労働をさせられたり、一緒に戦ってきた馬を失ったり…

 

戦争の武器の進化についての描写もあったのだけど、敵国が機関銃や戦車などの新しい武器を使うようになって、早く走れるように鍛えられた馬で戦ってももう太刀打ちできる状況じゃなかったんだとも感じてしまった。

 

だからこそ、祖国でのびのびと育ったのに、人間の都合で戦争に連れて行かれてぼろぼろになっていくジョーイの対比に悲しくなってしまったわけで…

 

人間でも耐えられないくらい嫌なことしかないじゃん、もう早く幸せになってよ!と願っていた。

一方で、幸せになれるのか?もしかして、なれないやつ?と疑ってもいた。

 

だからこそハッピーエンドで安心してしまった。

今まで観たNTLで一番感動する作品かも。

 

第一次世界大戦時のヨーロッパが舞台なんだけど、全く知識がない状態で観たため国同士の対立や出てくる地名がちょっと分かりにくいなとは感じた。

 

『戦火の馬』は映画も本もあって、アマゾンだと映画はとってもレビュー件数が多い。

 

 

舞台は人間のやりとりで話が進んでいたけど、本は馬の視点で描かれているそう(NTLの幕間のインタビューで作者がそうコメントしていた)。

 

 

馬が語り手の小説は他にもあるらしく、テーマが被ってるからこの本は売れなかったんだとも作者は話していた。

 

小説もおもしろそうなので、早く読みたい。

マーガレット・アトウッド『誓願』は希望のある小説だった

前作『侍女の物語』を読んだのは確か4年前くらい。

 

 

『ハンドメイズテイル』というドラマが話題になっているというツイートを見て、配信サイト(Hulu)の契約をしていなかった私は原作を読むことに。

 

当時の私はこの本を読んで、ものすごくショックを受けた。

これが1985年に出版されたなんて、私が生まれるかなり前に書かれた本だなんて信じられなかった。

それくらい私の暮らす世界に近くて、最近の小説のように感じた。

 

そんな私に大きな影響を与えた本の続編が2019年に出版され、日本語訳が2020年に出版された(やっと借りて読めた)。

 

 

 

34年経って続編!

続編が読める時代に生きていてよかった。

 

誓願』の主な登場人物は3人。

 

リディア小母

侍女の物語』でも登場したギレアデを統治する数少ない小母のうちでもとりわけ高位な存在。

クーデターが起こる前は判事をしていた。

ギレアデの創設期に女性を監督する地位に就き、小母として大きな権力を手に入れた。

周囲や自分の言動すべてを書き残し後世に伝えようとする。

 

デイジー

ギレアデの隣国のカナダで暮らす16歳の少女。

古着屋を営む両親はやたらと過保護だがあまり愛情を注いでくれないため、なんとなく家庭で居心地の悪さを感じていた。

成長するにつれて両親が自分と血縁関係がないことに気づく。

ある日学校から帰ると両親が爆発で亡くなっており、両親の仕事仲間から自身の秘密を打ち明けられる。

 

アグネス

司令官の娘として生まれる。妻になる高い身分の女性として大切に育てられるが、自分の置かれた環境や将来に違和感を抱くようになる。

14歳になったときに権力のあるかなり歳上の権力のある男性と結婚することを決められたが、直前にある行動を起こす。

 

 

侍女の物語』はアメリカ国民から侍女になった女性の暮らしを淡々と描いたものだった。

 

そもそもギレアデの体制に巻き込まれ、全てを奪われて侍女にされた女性が主人公だったため、彼女の周りについての限られた情報しかわからない。

視野が狭いような感覚だった。曖昧なところは想像で補いながら読んでいた。

 

女性の財産の所有、職業選択、結婚や出産の自由などのあらゆる権利がある日突然男性に所有されるようになったこと、それだけでなく同じ性別でも階級が生まれたこと、名前が奪われたこと…

単調な生活を送る侍女の生活から分かる情報はわずかだし、感情の描写はほとんどなかったはずなのに、読んでいてつらかった。

 

しかしどうして国家がこんな体制になってしまったのか?女性の権利は徹底して奪われているけれど小母たちはなんで特別扱いなのか?他国との関係は?などと疑問だらけだった。

 

今作は侍女ではない上記の3人の登場人物の視点で話が進む。

侍女の物語』は侍女以外の人物像は定型化されているというか、あくまで立場が違う他人なのであんまり深く描かれていなかったんだけど、『誓願』は他の立場の女性が主役になることで前作よりもギレアデという国が俯瞰できるようになっている。

 

前作では侍女に冷たい妻も、感情がないのかと私が勝手に思っていた小母も、当然人間らしくてほっとした。

 

感想としてはまず架空の国家なんだけど、ギリアデ共和国は常軌を逸した格差社会で、特に女性側の自由がない生活があまりにリアル。

侍女でない立場の人間が主人公になってもその印象は変わらなかった。

 

こんなのありえないって思いたいけれど、今日のオリンピックのゴタゴタを見ていると、何かの拍子に世界が変わっちゃうんじゃないか、自分の全てが奪われることもあるんじゃないかってくらい、身近にありそうでぞっとした。

 

個人的にギレアデで怖いと感じたのは、特権階級が裏で人を痛めつけたり罪を被せても見て見ぬふりをされるところと、大半の女性はそもそも知識を与えられないところ。

 

偉い人の罪は揉み消され、下層に行動や責任だけが押しつけられる社会。

 

そもそも社会の仕組みがいちばん良くないんだけども、上の人の罪は全く明らかにされない。

よくこんな巧妙で地獄みたいな仕組みを考えたなってびっくりしてしまう…

 

たぶんピラミッドの頂点にいる人以外は全員こんなのおかしいと思っていると思う。

私だって同じ状況だったら思うだろう。

 

理不尽なのは間違いないけど、声をあげたら次にやられるのは自分。

何もしなくても自分の階層や振る舞いがだれかの恨みを買って報復されるかも。

 

しかも徹底的な監視社会で、変な行動を起こしたら、もしくはその疑いをかけられたらまず捕らえられてしまう。

 

これがずっと続いたら誰に怒りを向ければいいのかわからなくなってしまうし、恐怖で何もできなくなってしまうのでは?

国家の支配から逃れるには命をかけて逃亡するしかないけど、それも簡単ではない。

 

そして「女性は頭が小さいから、男性みたいにものを考えるのには向いてない(だから何も教えない)」が国の思想だなんてぞっとしてしまうよ…

 

ギレアデの国民として普通に育つとそんな体制に囚われていることに気づけないというのも怖い。

 

 

ちなみに前述した通り、リディア小母は『侍女の物語』ではただの指導者の1人だったが今作ではメインキャラクター。

 

こんなとんでもない社会を作るのに一役買ってきて、だれもが恐れるリディア小母は、もともと判事の仕事をしていたバリバリのキャリアウーマンだった。

 

ある日突然クーデターが起こり、国中の女性が財産や職業を奪われ、捕らえられてしまう。

女性は子どもを産めそうか、知識層であるかどうかなどの基準、つまり新政府から見た価値の有無で選別されていく。

 

リディア小母はいわゆる「学のある女性」として選ばれ、ギレアデの女性を束ねる能力のある支配者として再教育された。

 

世の中のために戦ってきた人が、自由のない国を作ることに全てをかける人になってしまった。

 

そんな感じで(雑)、選民思想と差別と格差と監視と裏切りでやってきた国は、表面的には穏やかな空気が漂っているように見えて内実はめちゃくちゃという状態になってしまった(当たり前)。

 

閉塞感が漂う腐敗しきった社会を目の当たりにしてきたリディア小母は、ずっとそのことを地道に記録してきたんだけど、自らの手でギレアデに壊滅的なダメージを与えることを決める。

 

真実が明らかになったときに、ギレアデでかなりの地位にある自分の立場が危うくなることを知りながら。

 

ギレアデをぶっ壊す方法を必死に考えるリディア小母と、デイジーとアグネスとが出会い、事態は思わぬ方向へ転がっていく…というストーリー。

 

侍女の物語』は結末がハッピーエンドなのかバッドエンドなのか決められなかったけど、今作は救いのあるラスト。というかハッピーエンド(だと思う)。

 

続編が出る時代に生きていてほんとうによかった(繰り返し)。

 

侍女の物語』がギレアデ全盛期の話なら、『誓願』はギレアデの始まり〜「終わりの始まり」まですべて分かりますって感じ。

 

侍女の物語』よりもいろんな視点でギレアデという国についても描かれるので、前作を読んだ人ならこっちも読んで後悔しないかと。

 

侍女の物語』同様に、エピローグのような形でギレアデの崩壊後に実施されたシンポジウムの内容(スピーカーが女性っぽいのがまた皮肉)もある。

 

ここで今まで読んできて思った「ここはつながってるんじゃない…?」が解決されるし、『誓願』の登場人物の後年が推測できるようになっていて、なんともありがたい。

 

ドラマも興味はあるけど、やはりビジュアルが怖いし、映像化されたものを観ても気が滅入ってしまいそうで、躊躇している

 

『私を離さないで』小説とドラマ

家族が綾瀬はるか主演のドラマ『私を離さないで』をおもしろそうに観ていた。

 

 

原作をよかったらと渡してみたら、読んでくれてこんな本だとは思ってなかったと驚いていた。

 

 

「そんなに違う?」と思ったけれど、私も数話見てみて同じことを思った。

ドラマになるとこんな感じだはと思ってなかったよ…

 

『私を離さないで』は青少年向けの保護施設のような場所で暮らす子供たちが、成長しながら自分たちの生まれ持った過酷な運命に向き合っていく物語。

ドラマだと舞台は日本で、登場人物は全員日本人らしい名前になっている。

 

恭子

小説版のキャシー。明るく優しい性格。

 

美和

小説版のルース。気が強く見栄を張る癖がある。

 

友彦(トモ)

小説版のトミー。幼い頃は癇癪を起こすことがあったが成長につれて克服する。

 

 

外部から隔離された全寮制の学校で、生徒たちが自分の運命を躊躇わずに受け入れられるよう、間違っても逃げ出したり将来の夢を持ったりしないように慎重に育てられる。

 

学校を出たら次は同じ立場の人が集団で暮らす施設に移り、しばらく生活する。

 

その後は自分たちが生まれた目的である”提供”に備えて待つ。

 

ストーリー自体は小説とドラマとで大きくは変わらない。

ただ小説は昔のイギリスが舞台なので自分と離れていてファンタジーっぽく感じられてけど、日本が舞台だと何せ役者さんも有名な方ばかりなので、なんか生々しいと言うか、現実感がある…

 

物語のキーとなる秘密があり、最初のうちはそれははっきりと明かされないのだけれど、登場人物が成長し生活が変化するにつれて、読者は次第にその秘密の内容に近づいていく。

 

私はドラマを最初の数話しか見ていないけど、この「秘密」がさっそくドラマの1話目で明かされるので、「それはいくらなんでも早過ぎるだろうよ!!」という気持ちでいっぱいになった。

盛大なネタバレを最初にやるのか。

 

個人的にこの部分は小説だと違和感を感じつつも、疑いがじわじわ確信に変わっていくところがいいんだよ〜と思っているので、ドラマの隠さないスタイルに驚いた。

 

でも、ドラマってより多くの人に見続けてもらうためにあれこれ考えて作られているんだろうな…盛り上がるシーンを継続的に入れてかなきゃ毎週見てもらえないよね…と後から妙に納得してしまった。

 

小説『私を離さないで』は淡々と話が進む。

幼少期の楽しい思い出から、自分と同じ境遇の人々がどんどんいなくなっていく最近の生活を主人公が現在の自分の思いを交えつつ独白するんだけど、どこか過去を振り返るような、ある程度当時とは距離を置いたような語り方だからかもしれない。

 

逆にドラマは登場人物がかなり濃く、人間関係の描写に時間が割かれているように感じた。

水川あさみ演じる美和が綾瀬はるか演じる恭子に依存して離れられず、恭子の好きな人と付き合うほんとうに嫌な奴だった。

宝物を盗んだり、恭子の気持ちを知っていてトモと付き合ったり。

小説でも同じことはしてるんだけど、映像になると美和の快活さもあってうまく言葉にできないんだけどやばさが増していた。

 

この人に近くにいてほしくないし依存されたくないな…

自分の大切なものを全部奪われそう。

 

他にもドラマには「3人で以前暮らしていてた施設に行ってみたら雰囲気が一変しており、しかも恭子のそっくりさんがいた」などのオリジナルのエピソードが付け加えられている。

 

先述したとおり、小説は大きな事件は何も起こらずゆっくり話が進むので、スピード感やおもしろさを求める人にはドラマがいいかもしれない。

 

ちなみにイギリスで映画化されているし、日本で多部未華子主演で舞台にもなっている。

映画の方が小説に雰囲気が近いのかな…(まだ見てない)

 

 

【感想】『スタープレイヤー』(恒川光太郎)

友人に勧められた本。

 

 

タイトルの「スタープレイヤー」は願いを10個叶えることを認められた選ばれし人間のこと。

 

主人公は異世界に飛ばされて願いを10個叶えられる権利を授けられる。

自分のことにばかり願いを使うのかと思いきや、話はどんどん予想と違う方向に…


予想のつかない方向に話が進むので一気に読み切ってしまった。

 

異世界に転生して願いが10個叶うって言われたら私はどうするだろう。

 

ちなみにこの本の「スタープレイヤー」が頼める願いにはいくつか制約があって、万能ではない。

 

たとえば願いを使って死んだ人を生き返らせたり人を若返らせたりすることはできるけど、不老不死は不可能。

 

「おいしいものをお腹いっぱい食べたい」とか「幸せになりたい」とかの定義が分かりにくいことを頼むことはできない(夕張メロン100個ほしいみたいな具体的なのは可能)。

 

異世界には自分の知っている人は誰もいないけど、願いを使って現実の世界の誰かを呼び出すことはできる。

 

設定がけっこう細かい。

 

私だったら 

・理想の容姿

・理想の住環境(家や庭)

・理想の生活環境(買い物とか趣味とか)

あたりに願いを使うと思う。

 

本当は家族や友人を呼び出したいけど、このシステムだと転生した人間はあくまでコピーであり、元の世界ではいなくなったことにはならず存在し続ける仕組みらしい。

元の世界に戻ろうとするとおそらくコピーは(自分でも他人でも)行き場がないので消滅してしまうそう…

 

自分ならともかく、他人を勝手に呼び出して戻れなくするのはかわいそうだからできないかな…

 

というわけで私は10個も使いきれそうになかった。

 

この本の主人公は異世界に突然飛ばされて、最初は自分の欲望にまかせて願いを使っていく。

 

でも新しい世界で他のスタープレイヤーや現地人と出会い、他人やもっと広い世界の幸せのために願いを使うようになっていくところがおもしろかった。

そして願いを叶えられるなんかすごい力を持っているんだと異世界の人に知られ、崇拝されて悩むところがとても人間らしかった。

 

願いは有限なので、考えずになんでも叶えていたらあっという間になくなってしまう。

私は自分のこととして考えたらとこっちが心配になる。

 

一方で願いさえ残って入ればどうにでもなる世界に飽きてしまう登場人物もいて、人って色々だと思った。

 

主人公が異世界にはまだ存在しない文明の利器を呼び出すことについて、そもそもやっていいことなのか、自然に発明されるのを待つべきなのか考える場面があった。  

 

異世界は現代の日本よりやや文明が遅れている。

国家や部族は存在するが、電気が通った程度に発達したところもある。

 

主人公は迷った末に弓矢で戦っているような文明に自分が考えた「多くの人が幸せになれるもの」を与えたけれど、みんながきっと幸せになれるだろう、という上から見た理由で優れたものを勝手に持ってきていいのか、考えてしまった。